2016/09/18

1211毎年ふらふら変わる敬老の日は今年はいつなのか軽老朦朧老人にはさっぱり分からない

 空中陋屋の窓から祭囃子が聞こえる。バルコニーから見下ろすと、このあたりの鎮守社であるお三宮神社のお祭りで、神輿渡御の行列が行く。
 行列といっても20人もいたろうか、肝心の神輿は車に曳かれているから、ワッショイワッショイの景気よい声はないし、囃子も録音をラウドスピーカで流している有様。
 雨もよいだから神輿は透明プラスチックレインコートを被っている。なんだか寂しいが、町内を神輿が渡御するだけでも、良しとしようか。

 このあたりは中高層建築の共同住宅群の街である。わたしがそうである如く、各住宅ビルの各バルコニーから住人たちが顔を出して、道行く神輿を見下ろしている。
 ほう、こんな人たちが住んでいるのかとそちらを眺めていて、おやおや、爺さん婆さんばかりだよ、いや、もちろんこちらも爺さんだけどね、休日というのに子どもの顔が見えない。

 むかしむか~し、公団の住宅団地に住んでいた頃、こういうときにバルコニーから顔を出す人々は、だれもかれも若かったし、子どもの顔もたくさんだったことを思い出した。
 そうか、明日は敬老の日だな、むかしむかしはそんな祝日はなかったよなあ、その後に年寄りが増えつつつある時代になって、敬老の日なんてのを発明したものだった。

 いまや年寄りが増えすぎて、敬老よりも軽老へと時代の空気は変らざるを得ないよなあ。
 その証拠には、敬老の日ってのは昔は9月15日に決まっていたのに、今じゃあ毎年毎年ふらふらふらと日取りが変って、今年は9月19日だそうだ。
 ネットで調べたら、去年は9月21日、来年は9月18日だそうだ。

 これって、人々の老いを敬う精神を高揚するするために、記憶の中に敬老の日として定めておくのじゃなくて、連休にしてしっかり遊びたいとか、観光業が稼ぎたいってことですよね、まあ、いいけどね、それでも、、、どうせ老人はジャマでショ。

 そうだ、「子どもの日」ってのをもっと大切にしてはどうですか。あんな大連休の中に埋もれさせてしまうから、子どもを大切にって精神が忘れ去られてしまって、少子時代になったんでしょ。
 あそうだ、「女性の日」を新設してはどうですか、あ、そうだ、あわせて「おんな子どもの日」がいいか。

 参考までに、父の軍隊手帳によれば、1930年当時の祝祭日はこうだった。赤字の日付は名前を代えて今に続く。
 四方拝(1月1日)、元始祭(1月3日)、新年宴会(1月5日)、
 紀元節(2月11日)春季皇霊祭(3月21日)、神武天皇祭(4月3日)、
 天長節(4月29日)秋季皇霊祭(9月24日)、神嘗祭(10月17日)、
 明治節(11月3日)新嘗祭(11月23日)、大正天皇祭(12月25日)

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