2013/12/11

874高齢者が書いた高齢者を種にした小噺を読んだ高齢者が小噺を地で行く小噺

喜寿前後の大学同期生仲間で、メーリングリストであれこれと情報交換している。その中に毎月一回、創作小噺を書いてくるやつがいる。
今月は、あるプロ野球の小噺(全文を勝手に引用するが、お許しを)。

●引退
数々の最年長記録を更新してきた球界最年長投手が引退記者会見を行った。会見に先立ち、投手の投球が披露された。記者の質問が行われた。
記「やはり年齢からくる、肉体の衰えですか」
投「先ほどもお見せした通り、まだまだ体は大丈夫です」
記「ではなぜ引退を決意されたのですか」
投「本当はまだ投げ続けたいのです。球団の意向が・・・」

 通常の引退会見のように進まないまま、会見は打ち切られ投手は退席した。記者が残った球団関係者に質問した。
記「本人は引退したいとは思っていないようですし、見せてもらった投球内容も、全然衰えていないようですが」
球「全くその通りです」
記「ではなぜ引退をさせるのですか」
球「投球内容は全く衰えていません。球団としても現役を続けて欲しいのです」
記「・・・・・・?」
球「なぜかしら、最近グローブが無くなったとか、時には財布が無くなったなどと彼がチームメイトに問いただすことが目立ち、チームの和が保てなくなりました。潮時かと・・」

 メーリングリストの小噺は、ここまでである。
 さて、これを読んだ仲間のひとり(元大学教授)が反応して返信した。もちろん彼も喜寿である。
「この選手は誰か見当つきますが、彼の裏情報まではわたしの住む地方にまでは届いてこない。ということで、小噺の終わり数行がいまいち、わかりません。でも証拠の残るメール上での解説は不要です。秘密は保護するに限る」

 これを読んだ小噺発信元がまた書いた。
「あの~、大丈夫ですか。本気になって聞いてくる君のことが、とても心配です。これは小噺ですよ、小噺、よろしいでしょうか」

 これで2回も笑えたのだが、返信したのはわたしではありません。わたしはプロ野球を全然知らないから笑っただけだが、知っていたら、わたしも返信したかもなあ。

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