2013/07/08

805【東京路地徘徊】愛宕下の路地は今や空き地だらけでもうすぐ超高層ビルでも建つのかも

 久しぶりに港区愛宕1丁目の日本都市計画家協会に行く。近くの神谷町駅からまっすぐ行っても面白くないので、わざわざ六本木駅で降りて、大回りしつつ山坂を越えつつ、3時間もこの暑い中を歩く。
 われながらご苦労なことであるが、徘徊は唯一の趣味だからしょうがない。この徘徊で「我善坊谷」という実に興味深い路地を発見したのだが、それは別に書く
 ●大回り徘徊コース

 一応は愛宕神社に敬意を表するために、参拝なんてしないが、講談でおなじみの(いまやおなじみじゃないかなあ)間垣平九郎の出世話の舞台である石段の前までやってきた。

  歩いて登ろうかとちょっとだけ考えて、足をエレベーターに向ける。森蛭と森虎が愛宕山のお寺を開発したときに造ったやつである。
 簡単に山頂のNHKの脇に着く。ここで日本はじめての放送をしたそうだ。
 エレベーターの目の下の愛宕山麓まで、巨大な空き地化が進行中で、もうすぐ開発が始まりそうだ。ここも森蛭か森虎かだろうか。

 神社境内には、平九郎さん花咲く枝を折って将軍に持って降りたという梅の木がこれだと、もう命枯れ枯れの木の根元に案内が書いてある。調べると1634年の出来事とあるから、あれから380年も経っているから、何代目かの梅だろう。
 石段を上から見下ろすと、これは怖い、ここを馬に乗って降りたなんて、ウソでしょ。


 下りは裏の車用のスロープをあるいて、愛宕下の路地に出る。ここはかつて都市計画家協会に通っていた頃に興味を持って観察してきたところである。
 虎ノ門から神谷町にかけては、次々と大きなビルに建て替えられてきているのだが、ここ愛宕山の裏麓は、小さな住宅が縦横の狭い路地にひっそりと立ち並んでいる。
 ここがいつまでこの姿のままだろうかと気にしながら、定点観察していると、ポツンポツンと空き地が増えていく。
 路地の表通りに面した一皮は、中高層のビルが建っているが、このあたりの再開発の勢いだと、それらも呑み込んでいくだろう。
 久しぶりに愛宕山から降りてきてその路地に足をふみれると、以前よりもずいぶんと明るい。ということは空き地がぐんと増えたということである。

雑草が生える路地に、黒猫が悠然と歩くだけで、人影はない。
 路地の向うの上空に、とてつもない巨大なビルが建ちつつある。環状2号線いわゆるマッカーサー道路の真ん中に立つ森蛭の再開発ビルである。




そうか、このあたりにも蛭か虎が蔓延しているのだなあ。ということは、ここの路地の表にある都市計画家協会のいる小ビルも、風前の灯なんだろうなあ。
 森蛭がやってきたら、しっかり立ち退き料をいただいてくださいよ、それで貧乏な協会財政の立て直しをして、再開発に協力して、、、なんて取らぬ狸か…。

 
 最後に、愛宕裏麓路地の1997~2012年空き地(赤点)進行具合いをご覧ください。


 

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