2010/09/16

318【老い行く自分】目も耳も人の縁も遠くなるばかりだなあ

 年取るとオシッコは近くなるが、逆にいろいろと遠くなることが起きる。目と耳がいちばん典型的である。縁も遠くなる人が増えてくる。
 わたしはまだ耳も目も、まだ遠くはなっていないと思っているが、それはこちらが勝手にそう思っているだけかもしれない。
 ただ、聞くのがめんどくさくなることが多くなった。話し相手でも会議での発言者でも、小さな声でぼそぼそしゃべるのは、もう聞かないことにしている。耳をそばだてるのが疲れるからである。
 居酒屋のガヤガヤのなかでも、若いときはしっかりと聞いたりしゃべったりしても、特にどうってことなかったが、今はどうせそんなところでの話だから真剣でなくてもいいやと、聞く努力をしないのである。聞こえる音をただ音として聞いているだけ。これが老人のボンヤリ姿になるのであろう。
 これは多分、同時に聞こえるほかの雑音との聞き分け能力、脳内仕分け能力が老化減退しているのだろう。
 勝手ツンボは、まだ芸がなくて、できない。
    ◆
 目が遠くなるのはまだ来ないが、乱視近視遠視(目が遠いと遠視とは違う)は進むようだ。若いときは変な姿勢で本を読んでも平気だったが、いまは寝転んで読書はちょっとつらい。目がチカチカ、腕がくたびれる。
 ただ、目が遠いフリをしておいたほうがよいように思う。なにしろ、人様の顔と名前を覚えるのが不得意のうえに老化が進んで、最近会った人も忘れる。次に会って向うから挨拶されても、忘れたのじゃなくて目が遠くて分からなかったと、すり抜けるのである。

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