2009/05/20

131【父の十五年戦争】父が兵役に就いた3つの戦争の記録をつくっているので戦争情報を下さい

 父の戦争日誌解読のために、資料を漁っている。
 これまで専門(都市、地域計画)や趣味(建築史、能楽)などについては、長い間に集めた書籍資料が書棚にあるが、戦争に関してはほとんどそれらしいものはなかった。
 この3ヶ月、いちから資料をあさることをやっていて、あらためてインターネットはすごい、これにわが人生が間に合ってよかったと、つくづく思っている。情報集めの能率は、昔と雲泥の差である。
 戦争資料はもちろん山ほどあることが分かるが、問題はそこから父に関連するものを拾い出すことである。これもインターネットの検索機能に改めて感心している。 しかし、ピンポイント情報は見つからない。

   
 父の兵役については、父の書いた履歴書と兵役の日誌である程度は分かるのだが、所属隊などを正確に知るには、軍人だったものひとりひとりの「軍歴」が公的に管理されていると、これもインターネットで知った。
 市役所に行って聞くと、陸軍は除隊時に本籍のあった都道府県に、海軍は国にあるという。
 さっそく父の軍歴を岡山県庁から取り寄せて、詳しいことが分かったのであった。どうも、軍人恩給支給の元になっているらしい。
 父の自筆記録とその軍歴とでわかったことを簡単に記す。

●父・伊達真直の兵役
・1931・現役兵として岡山歩兵第10連隊第2中隊
・1932・留守隊第11中隊
・1933・満州派遣軍第10連隊第11中隊通信班、中国・熱河作戦の界嶺口戦闘、除隊、帰郷
・1938・充員召集、歩兵第10連隊補充隊、北支第7師団通信隊、中国へ、天津・保定・石家荘・順徳付近で戦闘と通信任務
・1939-40・保定、石家荘に駐留
・1941・召集解除、帰郷
・1943・臨時召集、姫路第54師団通信補充隊
・1944・第84師団通信隊、内国戦務
・1945・帝都防衛隊、神奈川県松田で終戦、召集解除、帰郷
 結局、姫路から南方戦線に送られるはずが輸送船が次々と沈没して不可能となり、敵兵上陸対策に関東に出かけていて終戦、8月31日に帰郷した。3度の兵役を生きて戻れたのは、通信兵という立場もあっただろうが、幸運だった。 わたしの近親では母方の叔父が、若妻と娘一人を残して南方戦線で没している。
   
 さて、資料であるが、これまで読んだもの、読みつつあるもの、これから読みたいものなど、自分の覚えのためにここに記しておく。

●関連WEBサイトで気になるもの
・ウィキペディアの各サイトはもちろんすごく役に立つhttp://www.wikipedia.org/・戦争を語り継ごうリンク集http://www.rose.sannet.ne.jp/nishiha/senso/
・はい 青木です! (岡山歩兵第110連隊)http://ww32.tiki.ne.jp/~yamikato1952/index.html
・サーチナ > 中国地図 http://searchina.ne.jp/map/
・日本軍の基礎知識http://www1.odn.ne.jp/tobu7757/J_wsd/weekly/file00.htm
・新編・新編・父の青春(4)熱河作戦の中で http://www2r.biglobe.ne.jp/~kosanhp/myway/newfather004.htm
・近現代日本の写真・画像(本編)http://www5b.biglobe.ne.jp/~leaper/kingenphotoikkatu.htm
・支那事変http://ww1.m78.com/sinojapanesewar/sinojapanese%20war.html
・歩兵第10連隊http://www.geocities.jp/bane2161/hohei10rentai.html
・「岡山郷土部隊」と「三光作戦」http://park17.wakwak.com/~ueba/sankousakusen.1.html

●日中戦争関係書籍
・兵隊たちの陸軍史:新潮文庫:伊藤桂一:新潮社:2008
・満州事変から日中戦争へ:岩波新書:加藤陽子:岩波書店:2007
・昭和史1926-1945:半藤一利:平凡社:2007
・日中戦争(計3巻):児島襄:文藝春秋:1984
・熱河討伐及熱河事情:世界知識増刊:新光社編:新光社:1933
・近代日本戦争史第3編満州事変・支那事変:同台経済懇話会:1995
・戦史叢書・北支の治安戦:防衛庁防衛研修所戦史室:朝雲新聞社
・アジア・太平洋戦争史:山中恒:岩波書店:2005
・皇軍兵士の日常生活:講談社現代新書:一ノ瀬俊也:2009
・昭和の遺書・十五年戦争・兵士が語った戦争の真実:仙田実・仙田典子:文芸社:2008
岡山県郷土部隊史:岡山県:1966
岡山歩兵第百十聯隊史:岡山歩兵第百十聯隊史編纂委員会編:1991年
歩兵第十聯隊史:歩兵第十聯隊史刊行会編:1974
歴史不会忘記:保定市政協文史資料委員会編:1995

 図書館はもちろんだが、重要な戦争資料のありかとして、防衛省防衛研究所 史料閲覧室がある。厖大な戦争資料があるようで、一度たずねたが、開架は少なく、書庫内資料の何を見ればよいのか検索方向がまだよく分からない。

 こう書いておくと、地球上のどなたかが役に立つ資料を教えてくださるかもしれないと期待できるのが、インターネットのすごいところである。

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