2018/04/15

1328【2018花見旅その1】関東の桜が散ったので甲州の桃源郷へ


 今春の花は、去年よりも10日くらい出足が早くて、慌てた。いや、慌てるほど重要なことでもないが、うっかりすると1年待つことになるから、どうも慌てたくなる。
 なにしろ来年があるかどうか怪しい歳になったのだから、できる能力あるうちにやっておくのだ、なんでもね。
 まずは3月25日、北鎌倉に宝庵開きに行き、ついでに明月院にも寄ったが、ちょっと早すぎた。谷戸の奥の春は遅い。 
宝庵春景色

 次は母校キャンパスで去年よりも1週間早い3月28日、これは満開だった。
母校キャンパスの静かなにぎわい

 その次が4月1日、隅田川の堤に行ったが、ほとんど散って葉桜だった、早すぎる。カメラにSDカードが入ってなかったドジ。
 そして4月3日、横浜三渓園に花吹雪を見ようと出かけたら、まさに散る花びらが美しく、でも枝垂れ桜はちょうど満開、なかなか良かった。
わたしが好きな三渓園ツインタワー風景、桜が池に吹雪に散る

 もう近場での桜の花見をあきらめて、4月10日に甲州の穴山に桃の花見に出かけた。ここらあたりは桃源郷である。見上げると視界は桃の花でピンクに染まり、足元は菜の花の黄色で染まる。更に梨の花が真っ白に咲き誇る。
塩山あたりの梨の花

 桃の花は花見のために咲かせるのではなくて、桃の実を栽培するために咲かせる。そのためには目いっぱい咲いた花を適当に間引きする。その摘花後は花の密度が下ってちょっと薄くなるが、それでも一面の桃源郷である。
桃の木を手入れ採取し易く横に広げ、摘花して粗い花密度にする

 毎年、昔仲間が集まって、花の下の菜の花の草原で、自前の天ぷらを揚げながら、山賊の花見宴会をするのだ。もう何年やっているだろうか。
 そうそう、初めのころは駅から1キロ余り歩き、更に高さ50mくらいの新府城址に登って、ピンクに広がる桃源郷を見下ろし、雪の八ヶ岳を遠く望みながら、天ぷら宴会をやっていたものだ。
元気に新府城跡に登っていた頃の宴会場からの桃源郷風景

 そのうちに城跡まで登るのが辛くなってきて、その麓の畑の中でやるようになった。
 それがいまでは、駅近くの畑の中でやっている有様だから、歳は争えないとはこのことである。
花見宴会場全景  菜の花の中に座り込む


実は毎年の穴山花見のホスト役をやってくれる森博士は、視覚障碍者道案内ロボット研究者だから、花見はその一年間の研究成果の発表会になっている。花見で遊ぶだけではないのだ。
 ロボット開発の始めはコンピューターつき自走式電動車椅子だったのが、研究が進むにつれてコンピュータつきは変わらないが、手押し式車椅子になり、手押し式3輪車になり、今は手押しババ車になり、次第に軽装簡易化する進化過程を経てきている。
森博士による路上走行実験と資料検討する花見男たち
毎年の花見をいつも同じところでやっていると、花は毎年同じでも、こちらは確実に変化していることを自覚する。動きが鈍いのだ。
 昔の人が言ってたなあ、「年々歳々花相似 歳々年々人不同」ってね。この漢詩の意味は、花見とは自分の老い具合を見に行くことだ、と覚った。
 実はこの後につづいて信州の花見に行くのだが、そこでもこれを感じたものだ。
つづく

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