1000ページもの厚い本、しかも英文を、30日ほどで読み終えたのだ。いや、なに、三文小説である。
イギリスの作家、Ken Follett作「Edge of Eternitey」、ペーパーバック版で1149ページ、辞書並みの厚さである。
こういう三文小説は寝転んで読むに限るのだが、腕が疲れるのでカッターで3分冊に切り分けた。
3年ほど前から、本なら捨てるほど売るほど本棚にあるので、もう本を買わない、うちの本は人さまにさしあげるためにあると決めたのに、昨年11月に代官山のツタヤに久しぶりに行ったら、これがおいてあって、うっかり買ってしまったのだった。
うっかりとはいえ買ったのは、この「Edge of Eternitey」が、Ken Fllettによる「The Century trilogy」シリーズの第3巻であり、じつは先行する第1巻「Fall of Giants」と第2巻「Winter of the World」を読んだので、その続きだからなあとレジに持って行ってしまったのだ。
第1巻 第2巻、第3巻 |
で、言い訳を考えたのが、分厚い英文の本だからボケ進行遅延になる、ということである。まあ、3文小説でも英文ならばそれなりにいつもと違う頭を使うから、それなりの効果はあるに違いない。
このシリーズの第1巻「Fall of Giants」を市立図書館で借りて読んだのが、2011年11月のことであった。ハードカバー本985ページを読み終えるのに20日間かかった。
ドイツ、イギリス、ロシアの3つの家族が、アメリカにも展開しての壮大な歴史ロマンフィクション大河小説である。
面白かったので、次の第2巻「Winter of the World」を図書館がいつ買うか待っていたが、近ごろ財政難で本を買わないので、ペーパーバック版を2014年2月に買って読んだ。890ページもある。
実はこのときももう本は買わないと決めていたのに、うっかり買ってしまったのだった。第1巻の面白さにひきづられた。これも面白かったので1月ほどかけて読んだ。
2015年秋に第3巻「Edge of Eternitey」がでたが、図書館に期待できない。わたしも財政難だし、本は捨てるほど本棚にあるのに、またフラフラと買ったというわけである。
実は、買わないと決めていた理由は他にもあった。このシリーズ三部作の第1巻は第1次世界大戦が、第2巻は第2次世界大戦が、それぞれ中心になる近代史フィクションなのだが、第3巻は東西冷戦時代の現代史の世界である。
わたしはこれまでにFolletの小説のほぼ全部を読んだはずだが、歴史物小説は例外なく面白いのだが、現代ものはどうも今ひとつのものが多いからだ。
では第3巻を読んでどうであったか。
なにしろ登場人物がものすごく多いし、物語の舞台が世界のあちこちに飛ぶので、読んでいて頭が忙しく、ボケ進行がちょっとは止まったかもしれない。
ただ、こういう三文小説の常で、善玉と悪玉が明確に分けられているから、その点は頭のこんがらかりは少ない。
現代史となると、わたしのような年寄りには、事実を同時進行で知っていて、結果が分っているネタバレ状態なので、よほど上手にフィクション処理してくれないと、面白みに欠けることになる。
さすがにFlletともなると、あれこれ手練手管が上手いことは上手いが、わたしが事実を同時進行ほどにはあまり知らないで読んだ前2巻と比べると、興味が続きにくいのは仕方がない。
その点、若い人なら冷戦世界の歴史を同時進行で知らないから、興味深く読むことができるかもしれない。
なお、日本語訳本は、第1巻が「巨人たちの落日」、第2巻が「凍てつく世界」の題名で、ソフトバンク文庫で出版されている。
参照⇒http://datey.blogspot.jp/2011/11/535.html
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