2008/10/03

048【世相戯評】外国人労働者

 ハンブルグでタクシーに乗って、中央駅まで行きたいと運転手に英語で言って通じない。同乗者がドイツ語で言ってもフランス語でも通じない。しょうがないから機関車シュシュシュッと、ボディランゲージでなんとか通じた。

 これは1974年だったか、植生調査団でヨーロッパを訪れたときのことであったが、言葉も知らないものがタクシー運転手をやってよいのかと、びっくりしたものである。そのうちに日本でもそうなるのだろうか。 おかしなことに、あれこれと話しかけていてなんとなく分かったのは、トルコからの出稼ぎで、朝鮮戦争のとき日本に行ったことがあるとも言った。

 昨日、鍋料理屋の外国人のことを書いたが、この10年くらいのうちに飲食店、特に居酒屋の店員に外国人が多くなった。イラッシャヤセー、アリアトゴサイターなんて、調子が良い。
 顔つきからして主に中国系や韓国系であろうから初めはわからないが、マニュアルにないことを聞くと言葉の調子が乱れるので分かる。

 その外国料理を食わせる店なら、明らかにそれらしい顔の外国人がむしろ良いのだが、日本料理を主に食わせる店で明らかに外国人顔の店員だと、なんとなく違和感がある。
 日本の寿司屋で外国人が握るのはちょっと想像しがたいが、アメリカのショッピングモールの中の寿司屋では当然に日本人顔でない人が握っていて、それは場所柄そうであるだろうと納得した。
 これから日本の人口が減ると、労働人口としてさらに外国人が入ってくるのだろう。いまは技能技術を要しない単純労働の分野が多いようだが、次第に専門分野にも及ぶだろう。

 西ヨーロッパ北部中部諸国が、南部や東部諸国からの労働者を入れて、いろいろと問題が起きているようなことを、今度は日本が経験することになりそうだ。
 今と同じくらいの労働力を保つためには、ものすごい数の外国人を急いで入れる必要があるから、そうなるとあちこちで文化摩擦がものすごいことになるだろうなあ、。

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